ついにこの日がやってきた。定期演奏会。
メンバーが揃わず、一体どうなることかと危惧したが、神の采配によりその危機を乗り越え、1か月前には想像もできなかったような進化を遂げ、立派な演奏会ができました。
一曲目のショスタコのファンファーレも無事に高らかに響き、テンポもほどよく抑制がとれていて緊張感を持ちつつ疾走しました。
アルトサックス、クラリネットのソロも素晴らしく聴かせました。
しかし、独奏者に対する団員の拍手が最も長かったのは、キッチンフィエスタにおけるホルン奏者でした。
40周年委嘱作品の藤井修氏による〜新田厚氏を偲んで〜遙かなる山の彼方へ では後半の最初の主題が繰り返されるときに、トランペットが鳴り響いて、巨大な山々の偉容が眼前に現れた思いがして感動しました。作曲者の藤井修先生は、団員に遠慮しながらも随所に適切な指示を与えてくださり、打ち上げでは、実は最近の吹奏楽の状況に失望していたと吐露された上で、この二日間、とても幸せな時間を過ごさせてもらった。勇気をもらった。また吹奏楽の曲を書いてみたいとまで仰って下さいました。アンコールで演奏した先生の作曲による行進曲「若人の道」は日本では発売されておらず、ルクセンブルクで出版されている The Road for the Youth の楽譜を当団に寄贈して下さいました。
演奏終了後に思いがけず星島明郎先生が控え室に訪ねていらして、喜んで下さったのが望外うれしかった。